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聞く耳を持たなかったらしい。 - 超怖い話 実話

聞く耳を持たなかったらしい。

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私の父も陸軍でフィリピン、マニラへ出征。

空軍も海軍も肺活量が足りなくて落ちたと嘆いていた。

しかし志願兵だったので
割りと待遇は良かった様子。

「爆弾が落ちる所には人柱が立つから解る、
それを避ければ大丈夫」

という謎のアドバイスを今でもしてくれる。

ただ、亡くなった仲間を親指だけでも連れて帰ろうと、
切り取って名前を書いて袋に入れて持ち歩いていたそうだが、
ある時その袋を預けた仲間が死んでしまい、
どこを探しても見つからなかったらしく、

「連れて帰ってきてあげたかった・・・
それだけが心残りだ」

と酔っ払うと必ず言っている。

伯父は成績優秀だったけど、

「どうせ死ぬなら派手に」

と特攻隊を志願。

同級生はみな

「やめておけ、お国の為に死ぬ事はない」

と説得したけど、
聞く耳を持たなかったらしい。

しかし私の親族はみんな小柄なので、
やっぱり伯父も肺活量が足りず、
結局特攻隊員にはなれなかった。

泣く泣く空軍の内部の仕事をしていたらしい。

そして戦争が終わり実家に帰ると、
自分の志願を止めた同級生は全員戦死していたそう。

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2019.05.20|Genre:|Thread:恐怖の体験話コメント(0)トラックバック(0)Edit
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