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【怖い話 実話 心霊・怪談】・・・今頃なにしてるんだろうな、あの人。短編 - 超怖い話 実話

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【怖い話 実話 心霊・怪談】・・・今頃なにしてるんだろうな、あの人。短編

小学校1年の2学期に入る前だったかな。

父親の仕事の都合

(海上保安庁に務めてる)で、

実家から島根県に引っ越す事になった。

IMG_1942.jpg


当時は車を持ってなかったので、荷物の運送は業者に任せ、
俺達家族は必要な荷物だけ持って
鈍行列車で「浜田駅」まで行く事になった。

駅に着くまで2時間半ぐらいかかるので、
親父も母親も妹も寝ちゃってた。

俺1人が頑張って起きてた。

家族全員が寝たら荷物を盗られるんじゃないかと、
心配になってね。

どこの駅からだったかは忘れたけど、
通路を挟んた反対側の座席に女の人が座ってた。

髪の短い人で、当時の俺は「女性=長髪」という認識だったから、
珍しくて景色を見る振りをしてチラチラ見てた。

やること無いし、
そのうち見るのも飽きてウトウトし始めた。

で、なんか気持ち悪くて目が覚めた。

臭うんだ。

洗面所の排水口に鼻を近づけた感じの臭い。

顔がぬれてるみたいだし、
誰かが顔を触ってる。

てっきり妹が起きて悪戯してるんだと思い、
目を開けたんだ。

隣の座席に座ってた女の人が、
俺の頬をベロベロ舐めてた。
(舐めるというより、
舌を這わすといった方が正しいかもしれない)

目にした最初の光景が、
ドアップの顔なんだから驚いたのなんの。
でも何が起きてるのか分からなくて、
悲鳴もあげられない。

「ひ」とか「い」とか、
そんな事しか呟けなかった。

女の顔なんて覚えてない。

何度もまばたきしながら
こっち見てる『目』しか覚えてないんだ。

どれだけの時間、
その女がそうしてたかなんて今も考えたくない。

けれど、さすがに変な気配を感じたんだろうな。

親父が眼を覚ましてくれた。

「おいっ!何してんだテメェッ!」

と、これまで俺が聞いたこともないデカイ声で親父が叫んだかと思うと
女の横腹に蹴りを一発。

その一撃で、ようやく俺の顔から女が離れた。

母親も妹も、ここで目を覚ましたらしい。

すかさず親父が女を組み伏せる。

田舎の在来線とはいえ、
俺達以外にも客はいる。

何事かと集まりだした。

俺は親父の声に驚いて泣き出して
(正直、親父の怒声の方が怖かったかもしれん)。
オロオロしながら「何があったの」と聞く母親に、
親父は「こいつ○○の顔を舐めてやがった!」と返す。

俺が泣くから妹も泣き出して、
手がつけれない状態に。
客の誰かが車掌さんを呼んでくれたらしく、
親父が事情を説明し、浜田駅で警察に引き渡すことになったらしい。

俺はひたすら泣いてたんで、
その辺はよく覚えてないんだが・・・

親父によると、女は警察に引き渡されるまで
ずっと無言で、ヘラヘラ笑ってたそうだ。

舐めてた時は無表情だったと思う。

車輌にあるトイレ(の手洗い場)で顔を洗ってもらい、
別の車輌に移された(他の客も移った)。

親父と車掌さんで女を見張り、
駅について警察に引き渡した。

警察の人に話を聞かれたけど

「女の人が顔を舐めてた」

としか言いようがない。

結局、女は連行されて、それっきり。

二度と会うことはなかった。

彼女の素性も、どうして舐めたのかも分からずじまい。
(その後、警察から何度か
「安全ですか?」という電話がかかったらしいので、
どうも釈放されたようだ)

この出来事のせいで、
中学まで女子が苦手になった。

今はもう、そんな事はないんだが・・・
列車に乗ると思い出して気分が悪くなる。

・・・今頃なにしてるんだろうな、あの人。


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