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【怖い話 実話 意味怖がわかると怖い話】──私の古傷が痛んだ 長編 - 超怖い話 実話

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【怖い話 実話 意味怖がわかると怖い話】──私の古傷が痛んだ 長編

──私の古傷が痛んだ

入る前から嫌な予感を感じ取っていたからだ。

私は恐る恐る玄関のドアの鍵をはずし、開けた。

気が付いたら病室にいた。

IMG_1352.jpg


──私の背中の古傷が痛む



同時に頭も痛い。



見回すと、近所のおばちゃんと警官、医者が取り囲んでいた。



みんな無言で下を向いている。



…いつものように学校から帰り……



ドアを開けた後……中に入って寝室で見たもの…。



目に入ったのは血だらけの両親だった。



母が、父が、無残な姿をしていた。



瞬間、叫んで倒れ込んだ。



その後聞こえたあの足音と掛け声は、



近所のおばちゃんのものだったようにも思う。



警官が促し、私はついて行く。なおも追憶は続く。



うちは共働きで、平日は二人とも朝早くに出掛け、帰るのは遅い。



いつもなら帰っても二人とも居ないのに、何で家にいたんだろう……。



そうか…あの日は…私の誕生日…。



両親は、二人そろって休みをとってくれたのだろうか…。



そんなこと、今まで一度もなかった。



私より仕事優先だった。



だけど今日は違ったのだ。



なのに、二人は………。




──どうしても痛む、子どもの頃に負った古傷



それにも増して頭がどんどん痛くなる。



私は殺風景な一室に来ていた。



警察が話しかけるが、ぼうっと適当に答えた。



前から、誕生日くらい一緒に居てほしいと思っていた。



二人にもそのことは言っていた。



昨日も断られた。



だけど本当は、驚かせようとして断っていたのだ……。



今朝も、いつも通り支度をしていた。



父も母も私も。



しかし二人の支度は演技だったのだ。



私は両親から愛されていたのだ。




私は警察から開放され、親戚の家に住むことになった。



布団の中でも考える。



私は気付いていた。



悲しさの中にある満足感。



この日は初めて二つの夢がかなったからだ。



一つは、誕生日に両親が"働きに行かず"に"家に居た"こと。



もう一つは…………



──うずくのは、小さい頃に受けた虐待の古傷だ



【解説】



















語り手は両親から虐待を受けていた。



『誕生日に両親が"働きに行かず"に"家に居た"こと』

ということから、

語り手は虐待されていたが、

誕生日は両親と一緒にいたかったのだろう。



そのため、すでに死んでしまっていたが、

両親が家にいたことが嬉しかった。



語り手は愛されていると知ったから。



これが一つ目の夢だろうか。



そして、もう一つの夢は



「両親に死んでほしい」

「両親から離れたい」



といったところだろう。





『悲しさの中にある満足感』



夢が二つも叶い、

自分を虐待していた両親が死んだことに

満足感を得ている。



悲しさは、

両親は自分を愛していたことを知ったが、

すでにこの世にいないことだろうか。



『悲しさの中にある満足感』

という言葉と、

二つの夢が叶ったという言葉からも、

悲しみ以上の満足感を得ていることがわかる。



虐待されたからこその恨み、

ということだろう。



もしかしたら、語り手が両親を殺したのかもしれないが、

それは読み取りづらかったため、その考えは除外した。

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