【怖い話 実話 一番怖い話】不気味に嗤いながら。 短編 - 超怖い話 実話

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【怖い話 実話 一番怖い話】不気味に嗤いながら。 短編

俺は某大学病院に勤務している外科医だ。

通常勤務以外に

週1~2度の当直が義務付けられていて、

大抵は早くに仮眠を取り、
夜中は当直室で論文、手術所見や

IMG_1942.jpg


学会認定のための書類作成などのデスクワークをすることにしている。

ある夜、俺はいつものように
当直室で論文の仕上げに集中していた。

うちの大学の当直室は各科、
各階に個室が2部屋ある。

8畳程の広さで入ってすぐ右にロッカー、
洗面台、反対側にベッド、
そして正面の窓に面するようにデスクが置かれている。

夜中二時頃、俺は
このデスクでノートパソコンに向かっていた。

ふと集中が途切れたとき、
何かしら耳慣れない音に気付いた。

『ポタ…ポタ…』

‘?’

俺は耳を澄まして音の方向を探る。

その音はドアの外から聞こえてくる。

俺は何の躊躇もなく納得した。

この病院は二年後に建て替えが予定されている

古い建物で、
配管はすべて廊下や室内の天井にむき出しになっていて
状態も悪く、水漏れなど日常化していて何の不思議もない。

ぬるくなったコーヒーを飲み、
再び机上の仕事に集中しようとしたそのとき、
俺は異変を感じた。

『ポタ…ポタ…ポタ』

音が、移動してきたのだ。

明らかに部屋の中で聞こえているのだ。

‘…?!’

振り向こうとしたが
体が石のように固まって全く動かない。

全身からどっと冷たい汗が噴き出す。

俺は満身の力を込めて眼球を動かした、

いや、恐らく俺はあの時
無意識に見ることを拒んでいたのだろう、直観的に。

俺は目の前の窓ガラスに視線を移した。

暗闇に映し出された当直室に、
俺の姿と、背後に
天井から逆さまにぶら下がった濡れた長い髪の首が
俺をガラス越しに睨んでいたのだ。

不気味に嗤いながら。

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