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【怖い話 実話 一番怖い話】生物系研究施設の前。 短編 - 超怖い話 実話

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【怖い話 実話 一番怖い話】生物系研究施設の前。 短編

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ウチの大学には有名人がいる。

有名とは言っても学内で有名なだけだが。

有名というのは、
俺の友人の友人…とたどると、
ほとんどの人間が見て、
容貌を良く覚えているということだ。

チェックのネルシャツ、
ケミカルウォッシュのジーンズ。

典型的な秋葉系。

いつも顔を伏せては
早足でどこかに歩いてゆく。

連れと歩いているところも見たことがない。

一見してみれば
どこにでもいるタダのネクラオタクだが、
こいつにはおかしな点が多い。

まず、学内なのに
鞄を持っていないということ。

何かしらの用事があって大学にいるのだろうから、
鞄ぐらい持っててもおかしくないはずだ。

だが、百人を超える人間の記憶を掘り起こしてみても、
ヤツが鞄を持っているという情報は出てこない。

まあこの辺はある種言いがかり的なものかもしれないが、
奇妙といえば奇妙だ。

そして、何故有名で、
皆が覚えているかというのは
このおかしな点による。

学内での同時目撃情報があるのだ。

例えばある日。

昼休みの食堂の前、
農学部棟の前、
生物系研究施設の前。

昼12時少し過ぎの同時目撃情報があった。

俺は週に2,3回は目撃するが、
大抵同時に目撃されている様で、
どうも腑に落ちない。

これに関しても、彼は早足だし、
見た人間にも時間的な誤差があるのかもしれない。

ただ、大学内で
たった一人の人間がやたらと印象深く目撃され、
皆の心に妙な不安を残している。

この現状そのものが俺には怖い。

しかしこれだけ裏で彼について憶測が立てられていても、
誰ひとりとして彼と会話したものはいない。

そして、講義、というか
建物の中での目撃情報も今のところない。

一体彼は何者なのだろう。

俺には彼に話しかける勇気などないが。

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