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[超怖い話 実話]ある夏の夜、 短編 - 超怖い話 実話

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[超怖い話 実話]ある夏の夜、 短編

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自分の実体験から一つ。

俺はいわゆる甘えんぼ、
というやつで小学校高学年くらいまで
夜寝るときは父親のベッドで一緒に寝ていた。

ある夏の夜、
いつものように父と一緒に寝ていたのだが、
夜中に急に目が覚めてしまった。

トイレに行きたくて起きる、とかではなく
完全に覚醒する感じ。

窓の外はジーっという虫の声と月明かりが照らす
幻想的な雰囲気。

窓から月を眺めながらボーっとしているとあることに気がついた。

・・・窓の外から男の低い声でボソボソ喋る声が聞こえるのだ。

我が家は新興住宅地で窓の外は3mほど離れて隣の家。

最初は隣の家の人が起きてるのかなーなんて考えていたが、
耳を澄ますとその声がかなり近くから、
しかもどうやら一人で喋り続けているのに気づく。

父の寝室は2階。

父は隣でかすかにいびきをかいて寝ている。

我が家には父以外にそんなに低い声を出せる人間はいない。

意識を集中して耳を澄ませる。

だんだん喋っている内容が
ところどころ聞き取れるようになったとき、
全身に鳥肌が立った。

声は窓のすぐ下から聞こえてきている。

人が立つスペースなんてありはしない。

そして何より恐怖だったのは
その男が自分の名前を呼んでいるではないか!

「…○○……○○……」※○○は自分の名前

低いというよりはしゃがれて潰れたような声。

そして断片的に聞き取れたのは以下のような内容だった。

「…お前が……二十歳の時………死ぬ……だから…………」

これを男は
ずっと繰り返し繰り返し窓の外から
自分に向かって語りかけていたのだ。

気がつくと意識を失ったのか、眠ってしまったのか
朝になっていたが、窓の外の男の声ははっきりと覚えており、
子供だった自分はあれは死神だったんだ
自分は二十歳で死んでしまうんだ
という妙な納得をしていた。

その後その男の声がまた聞こえることはなく月日が流れ、
中学生に上がる頃にはその窓の外からの語りかけは
仲間内で自分の体験した恐怖体験ネタとしてよく使っていて

「俺二十歳で死ぬらしいよwww」

なんて言っていた。

更に時は流れ、
成人式を迎える年の冬、
祖母が癌で亡くなった。

煙草などは全く吸わない人だったが、
肺癌だった。

俺は喪服を持っていなかったため、
成人式の為に作ったスーツで葬儀に参列した。

夏になり、祖母の法要?のために両親だけ帰省。

3日後両親が帰ってくるなり
深刻な顔をして話をしている。

なんだ?遺産相続で揉めてんのか?
と聞き耳を立てているとどうやら違う。

どうやら法要で親戚が田舎の庭先で集合写真を撮影したそうなのだが、
そこに写ってはいけないものが写ってしまったらしいのだ。

集合した皆の後ろにある石灯篭。

そこに、明らかに顔と分かる、
だが人ではない般若のような形相の'何か'が写ってしまったらしい。

その灯篭は子供の頃
祖母の家に遊びに行った時に見たことがある。

苔むしてかなりの年月の経過を伺わせる灯篭だった。

法要に来ていた住職にその写真を見せるなり、
住職は祖父にこう言ったそうだ。

「あの石灯籠、どこから持ってきた?
…相当怒ってるぞ。アレは供養塔だ」

聞けば数十年前に祖父が田んぼの拡張をした際、
灯篭が邪魔だったので
庭に勝手に持ってきてしまったらしい。

何の供養塔かは分からないが
合戦地が近いので落ち武者でも祀っていたのか。

その話を聞いて
小学生だった自分が体験した男の語りかけの意味がわかり、
改めて背筋が寒くなった。

二十歳の時に死ぬのは自分ではなく祖母だったのだ。

あの男の声はそれを予知していたのだ。

聞き取れなかった部分を
もし、もっとちゃんと聞きとれていたら、
祖母はもう少し長生きできたのかもしれない。

祖母にも申し訳ないが、
わざわざ注告しにきてくれたのに、
応えられなかったのが
申し訳なかったと今でも思っている。

そもそも誰だったのかねぇ…?

供養塔の人?ご先祖様?

今となっては零感の自分だが、
唯一の心霊体験でした。

ちなみに写真と灯篭はお寺で供養してもらったそうです。

勝手に供養塔を移動した母方の実家はやはり祟られていたのか、
長男が腸捻転で幼いときに亡くなり、次男がうつ病で自殺、
三男は子供が生まれると同時に奥さんが逃げる、四男は離婚2回、
3回目の結婚相手が祖父をいびり倒すといった
男系に不幸が重なる家柄となっています。

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