FC2ブログ

【怖い話 実話 じわじわくる怖い話】曇り空だからか星も見えず、 短編 - 超怖い話 実話

ピックアップ!

【怖い話 実話 じわじわくる怖い話】曇り空だからか星も見えず、 短編

IMG_2056.jpg


もう10年ほど前の事だが、
長期の出張でとある離島にいた。

「何もあんな僻地に・・・」

って同情してくれる先輩もいたが、
オレは釣りが好きなんで、
まさに願ったり叶ったりの人事だった。

たまの連休も実家には戻らず、
釣り三昧の毎日、まさに天国。

で、ある新月の晩、
いつものように夜釣りに出かけた。

良い潮なんだが、
馴染みのポイントには他に釣り人がいない。

仕掛けを放り込んで懐中電灯を消したら、
それこそ真っ暗。

曇り空だからか星も見えず、
本当に真っ暗なんだよ。

あ~、これくらい暗くて静かなら、
チン(※ちんしらー:オキナワキチヌ)の良型来るんじゃね?
なんて思いながら缶ビール飲んでたら、
眼が慣れてきたのか、
眼の前の海にうっすらと緑色の光の筋が見えてきた。

光の筋はオレの前から真っ直ぐ、
次第に深く沖へ伸びている。

最初はそれが何だかわからなかったが、
しばらくして気付いた。

光の筋は、
オレの投げ込んだ釣り糸に沿って伸びている?

そこら中に海蛍がいて、
釣り糸にぶつかった奴が光ってるのか?

でも、そんな沢山の海蛍が
海岸近くにいるなんてことがあるのか?

ボンヤリ考えてたら、
いきなり竿先の鈴が鳴った。

当たりだ!チンか?と
慌てて竿を取ってアワセをくれる。

そしたら、
光の筋が今までより強い光を放って大きく揺れてるんだ。

ああ、やっぱり海蛍。

頭の隅で納得しながらリールを巻く。

重い手応えとともに、
ゆっくり魚が近づいてくる。

だがチンにしては少し引きが鈍い。

時折底につっこむが横走りもしない。

何だこりゃ?もしかしてウツボか?

少しガッカリしていたら、
海の中に緑色の光の塊が見えてきた。

それは体をくねらせながら近寄ってきて、
緑色に光る魚の姿になった。

「ハタだ!」

何て言ったらいいのか、
図鑑とかに星座の絵があるだろ?

あんな風に、
緑色の小さな光の点がハタの形になって光ってるんだ。

ハタの大きさがどれくらいか、
どんなふうに泳いでるか、はっきり見える。

真っ暗な海の中で。

しかもそれは、
ハタが近づくにつれて
いっそうはっきりくっきり見えてくる。

ハタを水面から抜き上げる直前には、
ヒレやウロコまで見えていたような気がするくらい。

釣り上げてみると
やっぱりハタ(50cm弱)だったんだが、
海水にぬれた仕掛けも、
釣り上げたハタも、光ってなかった。

ハタを〆てから次の仕掛けを投げこんだが、
光の筋はもう見えない。

ついでに朝まで魚は釣れず、
小さな当たりすら全くない。

あれはたぶん海蛍。

とてつもない数の海蛍・・・だったと思うが、
あんな経験はあの時1回だけなんだよね。

今思い出しても何とも言えない光景、
闇に浮かんで緑色に光る魚。

つまんないかも知れないが、
オレには今でも凄く不思議な経験だ。

関連記事

スポンサードリンク

タグキーワード
コメント
非公開コメント

トラックバック
Copyright © 超怖い話 実話 All Rights Reserved.
当サイトのテキストや画像等すべての転載転用・商用販売を固く禁じます