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[超怖い話 実話]「あなた誰?」 短編 - 超怖い話 実話

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[超怖い話 実話]「あなた誰?」 短編

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東郷といいます。

昔、八王子市○和田の安アパートに住んでいた。

間取りは6畳2間と台所。

車が1台やっと通れるくらいの街灯も無い細い道沿いにあって、
正面は寺の墓地。

裏手は野原。

親の仕事の関係で
茨城から八王子に引っ越した際、
新居に運びきれなかった

荷物、家具類を保管しておくためだけに借りたアパートなので、
間取りやら住環境やらは全く考慮に入れていない。

駅からバスで20分、
バス停からその暗くて細い道を更に徒歩20分かけて
ようやくたどり着けるようなそんな所。

「人が住まないと部屋の傷みが早いので、
完全な無人の倉庫として利用するのはやめてくれ」

という大家さんからの要請もあり、
そこに俺が住むことになった。

2間のうちのひとつを荷物スペースとして、
もう1間を居住スペースとして。

築30年くらいのボロアパートなので、
雰囲気はちょっと不気味な感じ。

壁も薄いし、設備も古い。

夏は窓を開けて寝ていると、
翌朝部屋中に線香の匂いが充満している。

向かいが墓地だから煙がこっちにも流れてくる。

けど一人暮らしの自由さを手に入れられる魅力の前には、
そんなことは小さな問題だった。

ある夜、サークルの飲み会があり、
その後俺の部屋で飲み直そうと友達数人を連れて帰った。

2間のうちの居室の方で皆で車座で飲んでいると、
ひとり(仮名:森君)が

「トイレを貸して欲しい」

と言った。

そいつにトイレの場所を教えてまた飲み始めた。

しばらくしてトイレから戻ってきた森は
怪訝そうな顔をしている。

「どうした?」

と聞いてみた。

森「あれ?…彼女さんは??」

俺「ん???何の事?」

他の奴等「お前酔っ払ったのか?
最初から俺達しかいねぇじゃんか!w」

森「いや、そうなんすけど、
トイレ入ってたらみんなの笑い声が聞こえてきて、
その中に女の人の声が混ざってたから
てっきり東郷さんの彼女さんが遊びに来たのかと思って…」

その後、何度か人を泊めることがあった。

そのうちの一人は寝ている最中に金縛りにあったと言い、
もう来なくなった。

別の一人は、
やはりトイレに入り、
出てきた時に

「このトイレ…なんか上手く表現できないけど嫌な感じがする…」

と言っていた。

また別のやつを泊めて、
翌朝部屋の外まで見送った。

翌日そいつが俺に

「実はその時言えなかったんすけど、
玄関越しに見えた部屋の奥に
女の人が見えたような気がして…」

といった事もあった。

そんなことが続々起こった。

立て続けにいろんな人にこんな事を言われると気味が悪い。

確かにトイレの電球はしょっちゅう切れる。

酷い時は1週間で3回切れたこともあった。

でもおれ自身は何も感じないし、
変なものを見たことも無い。

風呂に入っている時に
バタバタと走り回る足音を聞いたこともあったけど、
それは多分隣室の子どもの足音だろう。

仲間内で

「お前よくあんなところに住んでるな」

と言われるようになったけど
特に俺に実害が及んでいないので気にはしなかった。

ただ、当時付き合っていた彼女がその話を聞き、
怖がってどう誘っても
部屋に来てくれなくなったのには参った。

そうこうするうちに俺は就職し、
会社の寮に引っ越した。

そのボロアパートには、
入れ替わりでちょうど結婚を決めた
弟夫婦が当面住む事になった。

置きっぱなしの荷物や家具類はすべて処分する事にした。

ある日、
もうあの怖い噂のあるアパートじゃなくなったということで
俺の入居した寮の部屋に、彼女が泊まりに来た。

夜寝ていたときのこと。

彼女が金縛りにあったらしい。

目は開くものの体は動かせない。

声も出せない。

目だけを動かして隣で寝ている俺を見ると、
俺はいびきをかいてぐっすりと寝ていたそうだ。

すると玄関部分と部屋を仕切る扉がゆっくりと開き、
女の人が部屋に入ってきた。

その女はゆっくりと布団に近づき
彼女の枕元まで進んできた。
(歩くと言うより、
直立のまま進んできたという表現が近いとのこと)

そこでしばらく立ち尽していた女は、
急にガクッと体を折り曲げ彼女の枕元に顔を覆いかぶせてきて
彼女の顔を覗き込んだ。

そして

「あなた誰?」

と一言。

その後消えていった。

その女が消えてすぐに金縛りが解けたらしく、
俺は彼女にたたき起こされて事の顛末を聞いた。

そして彼女から

「~コレコレ(事の顛末)~。
で、あの女誰よ!」

と責められた…

そんなこと俺が聞きたいです。

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