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【超怖い話 実話 不気味な話】その日の記憶短編 - 超怖い話 実話

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【超怖い話 実話 不気味な話】その日の記憶短編

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先日、親戚のおじさんにこんな話を聞きました。

夏休みに遊びにきていたおじさんは、
ある日当時8歳だった僕にせがまれて、
車で少し遠くの森へ虫取りに連れて行ったそうです。

高い木々とその枝で覆われた、
その大きな森の中は、
昼間でも薄暗く、そして静かでした。

おじさんと僕は3時間程その森で虫を探しましたが、
百足や蜘蛛がいるばかりで、
目当てにしていたクワガタなどの虫は一匹も見つかりませんでした。

途中で他の虫取りに来ていた親子とも何組かと出くわしましたが、
どの組も収穫は殆どないようでした。

僕たちはかなり森の奥の方まで行ったのですが、
結局何も捕まえられないまま日が陰ってきてしまい、
来た道を引き返すことにしました。

その帰り道のことでした。

おじさんが歩きがてら森の景色を眺めていると、
木々の間にひとつ、人影がみえました。

距離があってよく見えなかったらしいのですが、
その人影は白い服を着た少女風で、
木陰からじっと、こちらをみつめていたそうです。

おじさんはしばらくの間、
その人影に目を奪われてしまって、
気が付くと前を歩いていた筈の僕の姿がなかったそうです。

おじさんは必死で僕を捜しましたが見当たらず、
森の中はだんだんと闇に沈んでいきました。

ふいに子供のうめき声が聞こえて、
その方へ走ると
僕が地面に仰向けになって、

「あー。うー…。」

と凍り付いた表情で唸っていたそうです。

おじさんは驚いて僕に駆け寄りましたが、
同時に何かの気配を感じて辺りを見回しました。

すると無数の人影が、
木陰からこちらを凝視しているのです。

その顔には生気はなく、
皆口々に何かを呟いているようで、
口元がパクパクと陸に上がった魚のように動いていました。

おじさんはゾッとして、
僕を背負うと
森の外に向かって全力で駆け出しました。

おじさんに背負われている間、
僕はずっとごめんなさいと、
泣きながら何かに謝っていたそうです。

無我夢中でおじさんは走り、
気がつくと森の外でした。

もう日はどっぷりと沈んでいて、
街灯が頼りなく暗闇の中で灯っていました。

人工の光の下にいると、
なんだか森の中の出来事が嘘のように思えましたが、
耳を澄ませると、
森の闇から大勢の人間の囁きが
木々のざわめきと共に聞こえてきたそうです。

おじさんにこの話を聞いた時には
もう、僕にその日の記憶は殆どありませんでした。

ただ、虫を追い、
木々の間をすり抜けていった先の水たまりに、
無数の黒アゲハが群がっていた光景だけは、
今でも鮮明に脳裏に焼き付いています。

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