FC2ブログ

私は昔、超能力を持っていたんだ。」 - 超怖い話 実話

ピックアップ!

私は昔、超能力を持っていたんだ。」

IMG_2359.jpg


馴染みのバーに入ると
カウンターが満席で
ボックス席の老紳士と相席することになった。

老紳士は仕立てのいいスーツを着て
サングラスをかけステッキを持っている。

他愛のない会話をしていると
老紳士がこう言ってきた。

老「私は昔、超能力を持っていたんだ。」

私「どんな能力です?」

老「自分の願望を実現させる能力さ。
例えばこう願うんだ。
指を鳴らすとグラマーな美女が私の隣りに座る、と。
そして指を鳴らすと
本当にグラマーな美女が私の隣りに座るんだ。」

私「ただ願うだけじゃダメなんですか?」

老「そう、ただ願うだけじゃだめなんだ。
なにか動作がなければ。
私は自分の望むすべてを手に入れた。
すると、この能力を人類のために使いたくなった。」

私「そうですね。
最終的にはそこに行き着くかもしれませんね。」

老「私は目を閉じてこう願った。
私の目が開くと世界中から争いがなくなる、と。」

私「なるほど。
しかし今でも世界中で争いが起きていますよ?」

老「そう。
その願いは叶えられる願いじゃなかったんだ。
私は人間の愚かさを見くびっていた。
そんな私こそが一番の愚か者だったってことさ。
・・・さぁそろそろ帰ろう。たのしかったよ。
ありがとう。」

老紳士は立ち上がり
俺に握手を求めてきた。

俺が手を握り返すと
老紳士はサングラスを外した。

その目は閉じたままだった。

手を離すと
老紳士はステッキで前を確認しながら
バーを出て行った。

関連記事

スポンサードリンク

タグキーワード
2019.05.03|Genre:|Thread:恐怖の体験話コメント(0)トラックバック(0)Edit
コメント
非公開コメント

トラックバック
Copyright © 超怖い話 実話 All Rights Reserved.
当サイトのテキストや画像等すべての転載転用・商用販売を固く禁じます