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今宵、 社の扉は一晩中開け放たれるが、 - 超怖い話 実話

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今宵、 社の扉は一晩中開け放たれるが、

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知り合いから聞いた話。

社の裏に、
小さな鏡池がある。

その中に、
子供の椅子程の石馬が沈められている。

霜月の終わり頃、
池の水が干されて、
石馬が現れる。

ああ、今年は大丈夫だ。

相変わらず、だな。

人々が何となく、
ほっとしたような会話を交わす。

毎年、東に顔を向けて沈められるのに、
年によっては北を向いたり、倒れたり。

そんな時は良くない事があると言う。

池から引き上げられた石馬は、
井戸水できれいに洗われた後、
白い布で丁寧に身を拭われ、
若者たちが担ぐ輿の上に乗せられる。

駒や駒
歩んで雪ン子連れて来い
山から雪ン子連れて来い
布団も一緒に持って来い

子供たちがそう囃し立てる中、
輿は里を一巡りし、社の中へ戻される。

里の人は、それを待って、
御供えに願い事を書いた小さな旗を添えて奉納する。

今宵、
社の扉は一晩中開け放たれるが、
人は日暮れから夜明けまで表へ出られない。

駒に乗って遊ぶ雪ン子を、
驚かせては可哀想だから。

次の日、
石馬は再び池の中に戻される。

御苦労様。また来年。

そんな言葉を掛けられながら、
水嵩の増してくる池の中へ消えて行く。

それから幾日かすれば、
里に風花が舞い始め、
やがて辺り一面、
綿帽子を被ったようになる。

ふんわり雪の布団に覆われて、
山も田畑も春まで暫しの眠りに就く。

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2019.08.24|Genre:|Thread:恐怖の体験話コメント(0)トラックバック(0)Edit
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