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真夜中に一人湯船で泳いだりして遊んでいた。 - 超怖い話 実話

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真夜中に一人湯船で泳いだりして遊んでいた。

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もうずいぶんと前のこと。

なくなった爺さんの13回忌で田舎(信州の松本)に帰った。

実家はすでになくなっていたので、
法事の前夜母と俺は
松本のすぐ近場にある温泉街のホテルに泊まることにした。

温泉は24時間いつでも入れる。

俺は広い風呂が久しぶりで楽しく、
真夜中に一人湯船で泳いだりして遊んでいた。

気がつくと午前1時を回っていた。

これはいくらなんでも遅すぎる、
明日の法事に差し支えるというので
部屋に戻って眠ることにした。

風呂場は半地下にあり、
俺の部屋は3階だった。

もうホテル内の照明は落とされており、
足元を照らす薄暗い常夜灯があるばかり。

人気の完全に途絶えたエレベーターホールからエレベータに乗り、
3階で降りた。

そこを左に曲がると、
まっすぐな廊下があって
俺の部屋はその廊下の真ん中から少し手前くらい。

長さにして20メートルほどだったか?

廊下の突き当たりは、
非常階段に通じる鉄の扉。

薄暗いその廊下に一歩足を踏み出したとたん、
俺はその場に凍りついた。

廊下の向こうの端に、
文金高島田というのかとにかく和装の、
花嫁さんが立っていたからだ。

そしてその花嫁さんは、
ゆっくりとこちらに向かって歩いてくる。

俺もその場に立ち止まっているのもおかしいと思い、
自分の部屋に向かって歩き出した。

花嫁さんはこちらに進み、
俺はそちらに向かって歩いてゆく。

すれ違った瞬間、
花嫁さんは小さく会釈をした。

白粉の匂いと衣擦れの音がした。

俺は自分の部屋にたどり着き、
花嫁さんのほうを振り返った。

ちょうどエレベーターホールのほうに
曲がっていったところだった。

結構大きなホテルだったし、
翌日は日曜日だから結婚式のリハーサルでもあったのかなあ、
と漠然と感じた。

とにかく恐怖感はなかった。

翌日の法事も無事に済み、
東京に戻った俺は友人(女)に

「こんなことがあった」

と真夜中の花嫁さんの話をした。

友人はこの話に異常に食いつき、
そのときの状況を絵に描いて説明しろという。

20メートルの廊下。

俺の部屋はその真ん中から少し手前。

花嫁さんが最初に立っていたところは、
非常階段に通じる鉄扉の前。

「あんた、
その人とすれ違った、
っていったわよね」

「うん」

「おかしくない?
廊下のむこうとこっちから歩き始めたなら、
どこですれちがうっていうの?
だって、あんたの部屋、
廊下の真ん中より手前にあったのよね」

「・・・うん」

「あんた、よほどゆっくり歩いていたの?」

「いや・・・そんなことはないけど・・・」

「あのね。
花嫁衣裳ってとてもきつくて重くて、
ゆっくりしか歩けないのよ。
まして頭まで作ってあったんなら、
重たくて一人でバランスをとって歩くことも難しいんだから。
なんでそんな格好をした人がそんなに早く歩けるの?」


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俺が最初想像していた
結婚式のリハーサルのようなものではないかというのも
友人にばっさり否定された。

夜中に白粉なんか塗っていたら
翌日本番があるとして肌がぼろぼろになるという。

結局良くわからない。

このホテル、今でもやってる。

花嫁さんとすれ違ったときは特になんとも思わなかったのだが、
後日の友人の検証により
背筋がぞっとしてしばらく眠れなくなってしまった。

まず、花嫁さんの移動速度が
検証すればするほど異常なことに気づいた。

俺は部屋の前で
花嫁さんが廊下を曲がって行くのを確かに見た。

俺が花嫁さんとすれ違ったこと自体異常なのだが、
確か俺はその直後に部屋についたはず。

しかしふっと見た花嫁さんはすでに廊下の影。

時間の進み方がおかしくなっていたのではないか。

だが一番恐ろしいのが、
あの花嫁さんはどこから来たのか、
ということだ。

最初に書いたとおり、
廊下の突き当たりは非常階段の鉄扉。

まさかそのむこうからやってきたのだろうか。

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2019.08.30|Genre:|Thread:恐怖の体験話コメント(0)トラックバック(0)Edit
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