硫黄島は霊感ない人でも見るって言うよね。
自分の知り合いに元海上自衛隊の人がいるんだけど、
女の人なのに立派な逆三角形な体格。
その人は硫黄島に勤務したことがあるらしい。
海上自衛官の女性が硫黄島勤務するのは非常に珍しくて、
夜寝てると外からドンチャン騒ぎしてる声が聞こえる。
「ああ、飲んで騒いでるなあ」
と思って、
勢いで襲われないように部屋の鍵を閉めて寝たらしいんだけど、
ふと目を覚ますと、
いつの間にか枕元に青年が立っていて肩を揺らしたそうな。
「もし、女性が寄営してると聞きまして、
こちらに来て自分らと飲みませんか」
のように声をかけたらしい。
部屋のドアは開いていて外は篝火を照らすように明るく、
沢山の人が集まってるように見えたらしい。
普段なら男勝りの彼女は豪気に飲みに参加するのだが、
寝入りばなだったこともあって気が乗らず丁重に断ったそうだ。
青年は少しの間そこでしげしげと彼女を眺めた後で何もせずに立ち去ったようで、
安心して眠れるなあと思ってふと思い出した。
「あれ?鍵をかけたはずなのに?」
はっと起きて確かめてみると、
やっぱり部屋の鍵はしまってる。
ドアを開けなければ外の光が入るような部屋でもない。
夢かもしれないけど、
そんなリアリティのある夢は初めてだったと。
もし、彼らの飲みに参加していたら自分はどうなっていたんだろう…と思う反面、
彼らの魂の為にも無碍に断らず参加していればよかった。
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