ウチの近所の海は浜辺に、
鈴をくくりつけた棒が立ててある。
赤い汚い布きれが巻いてあるんだが、
昔、死体が流れついてくるとその鈴が鳴るらしい。
その鈴の音が拝み屋に聞こえるらしく、
遺体の始末と供養を拝み屋がやってたらしい。
毎年決まった時期、
場所に死体が上がるという海でもあり、
地元では有名だ。
鈴をくくりつけた棒に赤い布が巻いてあるのは、
鳥居の代わりであるのかも知れない。
浜辺だから、
普通の鳥居では簡単に倒される。
裕福でない寒村においては、
鳥居を立て替えるなどの余裕はないから、
棒を建てて赤い布だけを巻いたのだろう。
海神を祀る印であった可能性がある。
あるいは、神と呼ぶにはばかる存在であるので、
鳥居の代わりに棒なのかも知れない。
祀る村人の心に応えて、
海で亡くなった人をそこに送り届けてくれるのだろう。
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