怖い話 実話 短編
子供の頃、おじいちゃんと一緒に暮らしていた。
小学校から帰ると、いつも二階の部屋からおじいちゃんによばれる。
たばこのおつかいをたのまれるのが、毎日の日課みたいなものだった。
五百円玉をわたされて、たばこを買ってくると、残りのお金はお駄賃としてもらっていた。
そんなおじいちゃんが、大好きだった。
しかし、心臓の病気でおじいちゃんは、急に死んでしまった。
おじいちゃんのお葬式が終わって、親せきのおじさんおばさんたちが帰ると、家の中は急に静かになった。
二階のおじいちゃんの部屋に行ってみた。
夕日がさしこむ部屋の中には、おじいちゃんが使っていたタンスや座布団がそのまま残っていた。
『 おじいちゃ〜ん・・・』
もう、おじいちゃんには会えなくなる・・・胸が張り裂ける位に寂しくなった。
” ブアン ”窓も開けていないのに、後ろからものすごい風が背中を包んだ感じがした。
ちょうど窓にかかっていたカーテンが、揺れたのが見えた。
そこに立っていたのは
『 おじいちゃんだった 』不思議と恐怖はなかった。
おじいちゃんは、ニコニコしてこっちを見ていた。
「 また 会えたね・・・おじいちゃん ・・・」怖い話 ランキング ★★★★☆
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