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【怖い話 実話】自分の顔が鼠に見える 短編 - 超怖い話 実話

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【怖い話 実話】自分の顔が鼠に見える 短編

GがNと知り合ったのは、ある企業に

入社したばかりの新人研修の時だった。

初めて顔を合わせたのは研修初日。

Gがトイレに入ると、洗面台の前でNが立ち尽くしていた。

IMG_1735.jpg



Nは強張った表情で振り向き、Gに話し掛けてきた。

「あの・・・・・・すいません・・・・・・」

「何ですか?」

どうしたのだろう、と思いながら聞き返すと、

Nは弱冠震えた声で、Gに尋ねた。

「僕の顔、鼠に似ていませんか」

別にふざけている様子はない。

むしろ真剣な眼差しにGはたじろいだ。

そんな事はないと伝えると、「そうですか」と、

安堵した表情でNはその場を去った。

その後、Nと二人きりで話す機会があった。

たまたま食堂で相席になった二人は、

自分達の出身地の話題を交した。

Nは長野県出身で、実家はその地方では

有名な神社だった。

満天の星空が見れる様な山奥にあり、

狐憑きや妖怪などの不思議な伝説が、

まだまだたくさん残っているという。

そんな環境の中でNは育った。

先日の事が気になっていたGは、

ついでにと、その事を質問してみた。

始め、Nは話そうか迷っている

みたいだったが、やがてポツポツと語り始めた。

小学三年の頃。

Nが洗面所で鏡を見ていたら、

自分の顔が鼠に見えたらしい。

驚いたNは、父親を鏡の前に連れてきた。

しかし、鏡には普段通りの顔が映っている

だけだった。

Nは父親に、本当に鼠に見えたのだと

主張した。

父親に疑っている様子はない。

真剣な顔で父親は、Nにこう聞いてきた。

「お前、鼠を殺したりしなかったか?」

Nには心当たりがあった。

数日前、藁の中に鼠の巣があるのを見つけ、

悪戯心で火を付けたのだ。

翌日の早朝。

父親にお祓いをしてもらった後、

二度と遊びで生き物を殺すなと、厳しく叱られた。

それ以後、自分の顔が鼠に見える事はなくなった。

しかし、社員研修の初日。

Gに話し掛けてきた日に、再びその現象が

起こったのだ。

トイレで鏡を見たら、

自分の顔が鼠に見えたという。

見ている内に、鼠の像は次第に消えていった。

しかし、顔の所々に残っている気がするのだ。

髭が鼠の様だったり、目の隅が獣めいたり。

「まだ、祟りは終わってないんでしょうか・・・・・・」

苦笑いしながら、そう締め括ったNの顔を、

Gは思わず覗き込んだ。

目の前にあるNの顔は、

本当のNの顔ではないのかもしれない。

Gはそう考えていた。


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2016.10.29|Genre:|Thread:恐怖の体験話コメント(0)トラックバック(0)Edit
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