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【怖い話 実話 じわ怖】さっきあった話 じわじわ来る怖い話 短編

さっきあった話です。

会社の仕事が忙しく、十時過ぎになってやっと帰れた。

何か作る気にもなれなかったから、

途中でコンビニに寄って適当な食べ物を買った。

IMG_2140.jpg


余りにも疲れていたからうっかり寄ってしまったが、

私はここ半年ほど実はそのコンビニを避けていた。

そのコンビニには時々、ホームレスと思しきおっさんが来ている。

牛乳を一本だけ買うと、コンビニの外のぎりぎり光が

当たる隅っこに立って牛乳を飲んでいる。

ホームレス狩りが恐いのかもしれない。

いつも物凄くおどおどびくびくしている。

一度私が彼の隣に止めておいた

自転車を取るために近寄った所、

のけぞって逃げ出した挙げ句、

後頭部からすっ転んだ事がある。

私は申し訳なく思い、直ぐさまコンビニの

中に入り牛乳をあるだけ買うと、

外に出てビニールに包んだまま、

目もあわせずホームレスおっさんの横に置き、

自転車を立ち漕ぎしてその場から去った。

申し訳なく思っていたとは言え、

私は彼と何かの関係を持ちたい訳でもなかった。

次に会った時、

その事で話しかけられでもしたら面倒だと思い、

自然とそこのコンビニから足が

遠のくようになっていたのだ。

で、さっきの話に戻る。

半年ぶりにコンビニに行ったら、そのおっさんがいた。

しかも私をじっと見ている。

私は買うものを買うと急いで外に出て、

そのまま彼の横を擦り抜けて走って立ち去ろうとした。

すると彼は出し抜けに、

「とらちゃん(仮名)は天国にいるよ」

と言った。

とらちゃんと言うのは、私の母の猫だ。

母は数年前死に、残された猫を私が引き取った。

年老いた猫というのは中々面倒で、

歯磨きしてやっても口臭はひどいわ、

トイレ以外に粗相をするわ、

しかも粗相をする時踏ん張るからついでに吐くわ、

最後の二年間は、普通に介護していたようなものだった。

けれど、父も母ももう死んだ私に

とってただ一人の家族だったから、

私はとらちゃんを大事にし続けた。

私は余り器用ではなく、友達も恋人もいないから、

とらちゃんだけが愛情を注げる相手だった。

自由になれるお金は全部とらちゃんに使った。

ネットで調べたベストと思われるペットフードを

買いに遠征したり、

頻繁に病院に行ったり、部屋をあったかく改装したが、

年には勝てずに、とらちゃんは去年死んだ。

家族が死んだときと同じくらい悲しかったが、

誰にも言えなかった。

私以外にとっては、たかだが猫だからだ。

ホームレスのおっさんは、

その私の猫の名前を私に言った。

何かの間違いかと思ったが、

(こういう言い方は失礼だけど)

強烈な口臭といっしょに聞こえたので、

ホームレスのおっさんが何かの発言をした

事は間違いないと思う。

疲れていたしへこんでいたので、聞き間違いかもしれない。

だけど『とらちゃん』という名前は耳馴染んでいたので、

中々聞き間違えないと思う。

ちなみにチキンなので、

おっさんの方を見る事もせずそのままダッシュで帰って来た。

聞いてくれる家族なり友達なりがいれば

良いと思うのだが、

どっちもいないので、誰かに聞いてほしかった。

泣きながら書いているので、

破綻があったら申し訳ない。

不思議と言うか、不思議なんだけど、

聞き間違いの可能性が高い事は

分かっているんだけど、

今しばらくぶりに幸せな気分でいます。

以上です。


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2017.01.11|Genre:|Thread:恐怖の体験話コメント(0)トラックバック(0)Edit
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