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【怖い話 実話 ほん怖】『頑張れよ』と天国から励ましてくれる ほんのりと怖い話 短編 - 超怖い話 実話

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【怖い話 実話 ほん怖】『頑張れよ』と天国から励ましてくれる ほんのりと怖い話 短編

登山をしていた頃、北アルプスのとある場所で道迷いした。

もう日も暮れてしまって、

どうにもならない状態に陥っても歩き続けた。

稜線を歩いているし人気のある山だから多分、

IMG_2465.jpg


しばらく歩けばどこからか光が見えるはずだ。

なんてことは無い、朝を迎えた時は

『あの時はやばかったなあ』

なんて思えると信じて、ひたすら稜線を歩いた。

今考えれば、道を失って夜になったのに

ビバークしない時点で、

自分はまともな精神状態じゃなかったんだと思う。

20時を越えると、秋口の山でも風が吹くととても寒くなる。

体感温度は零下。

稜線を諦めて下降して樹林帯に入った。

険しい道が続き、

いつ気づかない斜面で滑落する

かわからないという状況を、

暗闇の中歩き続ける。

ふと樹林の中から呼ばれる不思議な声がした。

自分の名前を呼んでると分かって、

怖いよりもなんだか嬉しくて、

その声のするまま険しい道を進んでいった。

暫くして地図としっかり照合できる山道に出た。

助かった!まさに九死に一生だった。

そこでツェルト出してビバークして、

翌日無事下山した。

あとから思い出すと、その声は、

『○○、そこだ!いまだ!あー!』

『○○走れ!いけー!』

『もう少しだから最後まで諦めないっー!』

みたいな掛け声だった。

無論、道のない山の中だから走ったりできず、

ただ黙々とその声のする方に歩を

進めるだけだったわけだけど、

不思議と声を怖いと思う気持ちはなくて、

じわりと心が温まって、

自分を応援してくれてる、

尽きた気力を振り絞って頑張ろうと思えた。

やがて年月が過ぎて、母が50代の半ばで死に、

葬式の後に父親から昔のビデオテープを渡された。

そこには、中学時代の自分が

バスケ部の試合に出ていて、

それを母が応援しながら撮った映像があって・・・

その応援はまさに、あの遭難の時の声そのもの。

中学の時は反抗期も伴って、

母親が試合の応援に駆けつけるのがとても嫌だった。

それで何度も喧嘩したことも殴ったこともある。

でも、母親はいつも応援に駆けつけてくれてた。

実家を出た後も、ちょくちょく連絡をくれた母。

生きている頃からずっと陰ながら自分を

心配して助けてくれていたんだと思うと、

涙が溢れてきて止まらなかった・・・

今もすごくめげた時、

とても仕事に追われて辛い夜など、

母のビデオを再生して母の若い時の声を聞く。

それで一泣きすると、

『頑張れよ』と天国から励ましてくれるようで、

翌日から頑張れる。


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2017.03.28|Genre:|Thread:恐怖の体験話コメント(0)トラックバック(0)Edit
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