FC2ブログ

【怖い話 実話 洒落怖】もともと休みがちな奴 洒落怖にならない怖い話 長編 - 超怖い話 実話

ピックアップ!

【怖い話 実話 洒落怖】もともと休みがちな奴 洒落怖にならない怖い話 長編

そいつはもともと休みがちな奴だったんだけど、

ある日を境に大学の友達が授業でてこなくなった。

まあ出てこなくなる前とかちょっと体調悪そうだったから

なんか病気かなって思ってたんだけど、

IMG_2128.jpg


来なくなる前の講義中とか居眠りしてたと思ったら

血相変えて急に立ち上がって講義室から出て行ったり、

なんだか奇行が目立ってた。

知り合った当初とかはテンション高くて、

まあ、よくいる普通の若者っぽいって言うか

大学生らしい大学生してたんだけど

今思うとちょっとおかしくなってたと思う。

で、前期のテストがすぐそこまで迫ってるのに

全然学校来ないからとりあえず携帯に電話した。

普通に電話に出て

「朝起きれなくて」

みたいなことをぼそぼそ言ってた。

後ろで誰かが話してるみたいな雑音が聞こえたんで、

まあ、友達と遊んでるようなら心配しなくてもいいなと

少し安心したんだけどその後テスト始まってからも

そいつは全然学校に来ない。

もう一回携帯に電話して通話になったんだけど

今度は換気扇の音みたいのがうるさくて

何か喋ってるようだけど全然聞き取れない。

メールとかもしたけど平仮名で

「まど」

って書いてあるだけの妙な返事が返ってきた。

そうこうしてるうちに前期のテストも最終日を迎えて

俺はそいつの家に行ってみようと思った。

道順とかは曖昧にしか憶えてないけど

以前飲み会の後にそいつのアパートに

泊まったことがあったから、

あんま深く考えずにそこに向かった。

迷ったりしながらもなんとか辿り着いて

チャイムを鳴らしたけど出ない。

メールも電話もまともにできないし

しょうがないから書置きでもしていこうかと

思ってた矢先に、

部屋の中で何か物を落としたような

ゴトっていう鈍い音が聞こえた。

なんだいるんじゃん、

と思ってドアをノックしたけど出てこない。

嫌な予感がしたから今度は直接ノブを回してみた。

鍵は開いていた。

ドアの隙間からひんやりとした空気漏れてきた。

クーラーが入ってるようだ。

電気はついてない。

名前を呼びながら中に入っていくと

ベッドの上でそいつは横になっていた。

とにかくクーラーが効きすぎていて

暑い中歩いてきたというのに

体からすでに汗も引いて少し寒くなってきていた。

そんなくそ寒い部屋の中で

そいつは薄い素材のパジャマみたいなのを

着てるだけで

布団も被っていない。

ひどく調子が悪そうで目の下には

濃い隈が出来ていたし

なんだか急に老人になったような

感じでずいぶん小さく見えた。

俺を見上げるために首を動かすのもだるいようで

随分緩慢な動きでやっと顔をこっちに向けてきた。

とりあえず俺は体調について聞くと独り言を言うように

「だるい」

だとか

「動けない」

だとかそんなことをぼそぼそと答えた。

続けてテストに出てこなかったことと

携帯に電話やメールをしても

まともに返事が来ないことを尋ねると、

「携帯電話はとられた」

と答えた。

「は?誰に?」

と聞き返すとゆっくりと手をあげて窓のほうを指差した。

「ずっとそこにいるんだ」

そいつの言ってることの意味がわからなくて

カーテンのかかった窓をずっと見つめていると

外灯の光でカーテンに人型のシルエットが出来ていた。

俺はパニックになりそうだった。

ベランダに誰かがいる。

体中の毛穴が開き血の気が一気に引いていく。

俺はすぐに玄関まで引き返し靴を履いて逃げ出した。

後ろから

「置いていかないでくれ」

という悲鳴にも似た声が聞こえていたが

とてもかまっていられなかった。

駅についてから大分落ち着き、

警察に電話しようかどうかしばらく迷ったが

あれは犯罪とかそんなもんじゃなく

もっと異質な別の何かだと思い連絡しなかった。

家へ帰るとまずカーテンを開き窓を

開け放して布団に入った。

とにかく怖かった。

布団の中で考えまいとしても

どうしても頭に浮かんでくることがあった。

確かそいつの家のエアコンの室外機は

あの人影を見た窓の外にあったはずだ。

俺が電話で聞いた換気扇のような音は

その室外機の音だったのかもしれない。

俺は携帯のメールから例の「まど」

と書かれたメールと

着信履歴発信履歴を削除して

そいつを着信拒否に設定した。

後期に入ってももうそいつは学校に来なかった。

気になったので学生課に聞きに

行くとやめたということだった。

学生課の中年は

「まーテストとか休んじゃうとねー

結構そのまんまやめちゃう子が多くてねえ」

と苦笑いしながら言っていた。

あれからちょうど一年。

今年もテスト期間が近づいてきている。

今年の春に入ってからは

カーテンを閉めていても眠れるようになった。

なんだかんだバイトや学校で忙しくて、

最近は寝に帰るだけだからカーテンを開けてすらいない。

昨日の朝携帯をチェックしたら

そいつの番号から着信が入っていた

(拒否にしても履歴には残る)。

当然かけ返したりはしていないが

どうもここのところ窓の外に

何かがいるような気がする。

俺はカーテンを開けたほうがいいだろうか?


関連記事

スポンサードリンク

タグキーワード
2017.03.26|Genre:|Thread:恐怖の体験話コメント(0)トラックバック(0)Edit
コメント
非公開コメント

トラックバック
Copyright © 超怖い話 実話 All Rights Reserved.
当サイトのテキストや画像等すべての転載転用・商用販売を固く禁じます