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【怖い話 実話 一番怖い話】ピンクの雪が降ったら・・・ 危険な話 短編 - 超怖い話 実話

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【怖い話 実話 一番怖い話】ピンクの雪が降ったら・・・ 危険な話 短編

昔、姉の本棚にあった多田かおる短編集から

『ピンクの雪が降ったら・・・』を読んだのが10年くらい

前なので、ところどころ

脳内補完されているかもしれない。

IMG_2322.jpg


主人公は夫と老猫と暮らす若い主婦。

新婚早々から夫が出張に出掛けることにすねている。

夫はそんな主人公をなだめ、軽くイチャついてなんとか

機嫌を直し、飛行機に遅れてしまうと急いで

タクシーに飛び込んだ。

夫を見送った主人公がいつものように家事を

こなし一段落ついてテレビをつけると、

飛行機事故のニュースが放送されていた。

乗員乗客に生存者の見込みはないと

アナウンサーが言う。

乗客のリストが次々とテレビ画面に映し出され、

その中には夫の名前もあった。

あまりの出来事に主人公は呆然としたまま

数時間が過ぎた。

すると、なんとそこへ夫が帰ってきた。

「時間ギリギリに家を発った上に

タクシーが渋滞に巻き込まれて、

結局飛行機には間に合わなかったんだ」と夫は言う。

事故でごった返す空港からは

電話もかけられなかった

(※携帯電話が一般的ではない時代)とのこと。

主人公は一安心して夫の無事を喜ぶ。

翌日からいつも通りの幸せな日々が再開した。

しかし、飛行機事故のあった日から、

夫は少しだけ変わったような気がした。

相変わらず主人公に優しい夫なのだが、

少し寒がりになり、食べ物の好みが

変わったようだった。

主人公はそんな夫を不思議に思うが、

『それ以上に気がかりなこと』があったので

夫の変化を深く考えることはしなかった。

主人公の気がかりとは、飼っている

老猫が飛行機事故の日以来帰ってこないことである。

年老いて随分大人しくなった猫が、

今までこんなに長く留守にすることは無かった。

ある日、帰ってこない老猫のことを夫に

相談すると、「あいつも年だし、

猫は死ぬとき姿を消すとも言う。

探さない方がいいんじゃないか」等と言う。

それが原因で主人公と夫は喧嘩をしてしまう。

気まずいまま出勤する夫を見送った。

老猫は主人公が子供の頃から飼っていた猫で、

夫との馴れ初めも、迷子になった猫を探すのを

手伝ってもらったことだった。

独身時代は猫を連れてデートにも行ったし、

結婚してから猫も家族の一員だったのに、

夫は心配してくれないのか・・・。

と、思い悩む主人公の元に実家の母から

電話がかかってくる。

母曰く、「夫くんのお葬式にも出ないで

落ち込んでいるようだけど、大丈夫なの?」

夫は生きているのに何を言うのか、

と主人公が返すと、「まだ新婚なのにこんなことに

なって・・・辛いだろうけど現実を見なさい。

夫くんは飛行機事故で亡くなったでしょう?

あなたはまだ若い、とにかく一度実家に

帰っておいで」と、そんな内容を繰り返して

電話は切れた。

混乱し不安になった主人公は、

とにかく夫と話そうと勤務先に電話を掛ける。

「○○さんの奥様ですか?・・・

この度は本当に御愁傷様でした・・・」

今日も出勤しているはずの会社でも、

夫は死んだことになっていた。

考えてみると、飛行機に乗り遅れたというのも

不自然だし、事故の日以降、夫の様子は

ずっと変だった。

あの飛行機事故で夫が死んだというのなら、

あの日から昨日までここに帰ってきた

『夫』は何者なのか?

やがて帰ってきた『夫』に主人公は問いつめる。

「夫は飛行機事故で死んだんでしょう?

あなたは夫じゃないでしょう?なんで夫の

ふりをして私に近づいたの?騙したの?

あなた誰なの?何が目的なの?」

激昂(げきこう)する主人公に、『夫』は

寂しげに笑って、「昔、ピンクの雪が降ったら

言うこと聞いてくれるって君は言ってたけど、

覚えてる?一人でもちゃんと生きてくれ。

それが俺の願いだ。」

それだけ言って部屋を飛び出した。

なにひとつ疑問の答えをくれない『夫』を

追って主人公も走る。

だが主人公が追い付く前に『夫』は

車道に飛び出し、あたりにブレーキ音が響いた。

人を轢いたと思って急いで降りてきた運転手は

回りを見渡すが、道路に横たわっているのは

夫ではなく、主人公が飼っていた老猫だった・・・。

夫が飛行機事故で死んだあと、夫に

成り済ましていたのは主人公の飼っていた

老猫だった。

主人公は、まだ恋人だった頃の夫が隣にいて、

まだ若く元気だった頃の猫を胸に抱いていた

日のことを思い出す。

降りだした雪にはしゃいだ

主人公は確かに言った。

「ピンクの雪が降ったら、

あたしなんでも言うこと聞いてあげる!」

主人公は猫の亡骸を抱いて、夫の姿で猫が

最後に言ったことを思い涙する。

『昔、ピンクの雪が降ったら言うこと

聞いてくれるって君は言ってたけど、

覚えてる?一人でもちゃんと生きてくれ。

それが俺の願いだ。』

降りだした雪は、飛び散った老猫の

血で薄くピンク色に染まっていった。

猫は主人公の為を思って夫に化けたのは

わかるんだが、おかげで主人公は

夫の葬式にも行けなかったのか・・・

とか思うと、後味悪いと言うよりひたすら悲しい。


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2017.03.28|Genre:|Thread:恐怖の体験話コメント(0)トラックバック(0)Edit
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