【不気味な話】少なくとも10年以上前のことと思われる。長編 - 超怖い話 実話

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【不気味な話】少なくとも10年以上前のことと思われる。長編

4~5年ほど前に、取引先の人から聞いた話。

その人が言うに、もうだいぶ前の出来事との

ことだから、少なくとも

10年以上前のことと思われる。

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インドネシアにA氏(話してくれた人)、B氏、

C氏の3人で仕事に行った。

仕事といっても、半分は遊びを兼ねたような

旅行だったらしい。

そんな訳なので、仕事が終わってから10日近い

暇ができ、最初の2~3日はのんびりと観光を楽しんでいた。

3人とも現地は初めてではないので、なんとなく

退屈さを感じていたところ、B氏が「ラフレシアを

見てみないか?」

と言い出した。

ジャングルに入るには、やはりガイドが必要である。

C氏が伝をたどってガイドを探したところ、幸いにも、

引き受けてくれる人が見つかった。

翌日、3人はガイドのいる町へ向かった。

そしてガイドと落ち合い、装備を調達すると、

その町の安ホテルで1泊した翌早朝、ガイドを

含めた4人はジャングルへと分け入った。

念のためにラフレシアについて書いておくと、

巨大な寄生花であるこの植物は、数が少ない上に

開花する時間も僅かで、なかなかお目にかかることは困難である。

ガイドにも「期待はしないほうがいい」と予め念を押された。

まずは蕾を探し出し、その蕾が開花するまで待って花を

見るというのが普通だが、日帰りで何日かジャングルに

分け入っても、まず無理だろうとのことだ。

それでも、偶にはジャングル探検も悪くない、何かの話の

種になるだろう・・・3人はそんな気分であったということだ。

1日目。

何の成果もなく終わった。

A氏はジャングルに分け入るということが

こんなにも大変だとは思わなかったという。

何と言っても蒸し暑く体力の消耗が酷い。

おまけに害になる生き物にも常に

注意を払わなければならない。

おそらく、他の2人も同じ気持ちであったろう。

2日目。

昨日とは方向を変えたが、これまた成果無し。

疲労困憊でホテルに帰る。

もう、いい加減嫌にはなっていたが、

せっかく来たのだからと、明日もう一日

がんばってみることにした。

そして3日目。

当然、1日目、2日目とは方向を変えて分け入る。

しかし、やはりというか、蕾さえ発見できぬまま時間は

過ぎてゆく。

幾分早い時間だが、かなり疲れもあって、

諦めて戻ろうということになった。

ガイドにその旨を告げると、4人は道を引き返した。

2時間半ほど歩いたころ、列の最後尾にいたB氏が声をあげた。

B氏が指差すほうを見ると、遠くに何やら赤茶けた塊が見えた。

「あれ、ラフレシアじゃないのか?」

ガイドは目を細めるようにして見ていたが、

突然、顔を引きつらせた。

「急ごう!黙って付いてきなさい!」

ガイドは小走りに進み始めた。

なおもそれを気にして足の進まない3人に

振り向きざま言った。

「命が惜しいのなら、急ぎなさい!」

只ならぬガイドの雰囲気に、3人は慌てて

ガイドの後を追った。

しばらくすると、生臭い臭気があたりに漂ってきた。

ふと振り返ったA氏の目には、赤茶けた物体が

さっきより確実に近いところにあるのが映った。

「動いているのか?あれは!」

この臭いがあの物体から発せられているとしたら、

あれはラフレシアではない。

実際に臭いを嗅いだことはないが、ラフレシアは

肉の腐ったような臭いのはず。

なのに今漂っているのは生臭さである。

A氏はあれがラフレシアではないどころか、

何か得体の知れない「嫌なもの」であることを

確信した。

自然に足が速まる。

ガイドはもちろん、B氏C氏もそれに気づいたようで、

自然と一行の足は速くなった。

生臭い臭気は、徐々に強くなっている気がした。

後ろを振り返ってみようと思うが、恐怖でそれもできない。

後に続くB氏、C氏の2人もA氏を追い抜く

勢いでぴったり付いてくる。

普通の道ではないから全力疾走と

いうわけにはいかないが、可能な限り速く走った。

ようやく、前方に自動車の通れる道が見えてきた。

ふと振り返ると、それはもう10メートルに満たない

距離にいた。

その距離で分かったのだが、それは大きさは2メートル近く、

直径70~80センチもある寸詰まりで、

巨大なヒルのような感じであった。

道に出ると、ガイドが足を止め荒くなった

呼吸を整えている。

3人も立ち止まった。

「もう大丈夫だと思います」

ガイドが息を切らせながら言った。

A氏は安堵のあまり、その場に座り込んだ。

他の2人も真っ赤な顔をしてしゃがみこんだ。

落ち着いてみると、もうあの臭いはしなくなっていた。

ジャングルの中を見たが、木々が日光を遮っているせいで、

様子は分からない。

「あれは、何なのか?」

ガイドに尋ねたが、首を振っただけで何も

答えてはくれなかった。

結局、ホテルに着いても「あのことは忘れてください。

私も詳しくは知らないし、忘れたほうがいいですよ」と、

あれが何かは教えてもらえなかった。

後日、C氏が仕事でインドネシアに行った時、

この件を聞きまわった様で、いくらかの情報を

得ることができた。

それは『人を喰うもの』で、人を見つけると執拗に

追いかけ、人が疲れて動けなくなったとき

襲い掛かってくるという。

太陽の光が好きではなく、あのとき、もし早めに

切り上げていなかったら、ジャングルを抜け出しても

追ってきて、逃げ切れなかったかもしれなかった。

そしてそれを見たら、現地で言うお祓いを

受けなければならない。

お祓いを受けなければ、それは追いかけた人間を

忘れず、執拗に狙ってくる。

3人はお祓いはしなかったが、すぐに日本に

帰ったので、難を逃れたのではないか。

そして、その名前は分からない、というよりも口に

しない、ということであった。


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