【怖い話 じわ怖】自分が体験した不思議で気味の悪い話。長編 - 超怖い話 実話

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【怖い話 じわ怖】自分が体験した不思議で気味の悪い話。長編

ちょうどこの時期だし、

自分が体験した不思議で気味の悪い話。

21歳の時だから3年前の夏。

たしか8月の二週目だった。

IMG_3529.jpg


上京して大学に行っていた俺は、
夏休みを利用して実家に里帰りしてた。

地元はド田舎で、田んぼばかりが広がる、
コンビニすら満足にない場所。

何日かたって、近所を散歩していたら幼馴染に偶然会ったので、
暇だったし二人で飲みに行ったんだ。

家から自転車で30分くらいかかる川沿いに、
小さな飲み屋がぽつんと一軒あるから、
そこに二人乗りして行って、帰りは飲酒してるし、
自転車を押して歩いて帰っていた。

帰り際に田んぼの脇の舗装されてない砂利道を歩いていると、幼馴染が

「水神様に寄ろう」

と言い出した。

水神様っていうのは、まあその名の通りなんだけど、
水神を祀ってる小さな神社があるんだ。

田園のど真ん中にポツンと一画だけ森みたくなっていて、
入口に古い鳥居がある。

実はこの水神社が少し特殊で、禁忌ってほどではないけど、
子供の頃は遊びに行ってはいけないとされてたんだ。

小学生の頃は正直に守って近づかないようにしてたんだけど、
中学に上がると、悪戯心で友だちと侵入したことがあった。

広さは、学校によくある25mのプールとほぼ同じくらいの広さだと思う。

入口に大きな木で出来た鳥居があって、
剥がれて所々失くなっている石畳が祠(ほこら)?にまで続いている。

それ以外は、空も見えないくらい鬱蒼とした木々に覆われている。

大人も滅多に入らないから、手入れも全くされてない。

だから、中心の祠にまで行くのに、
枝とか草を払いのけながら行くしかないんだ。

石畳も、雑草を掻き分けないと見えないレベル。

何回か入ってみたものの特になにもなかった。

強いていえば、祠の裏手に回って、
森と田んぼの境界線にある用水路が異様に綺麗だったくらい。

湧き水が湧いていて、そこだけ綺麗な水が流れてたんだ。

だからなのか、蛍の季節になると沢山蛍が見れる。

で、夜だったし街灯も何もない場所だし、
正直気味悪いからあまり気乗りしなかった。

「一回も行ったことないから入ってみたい」

と強く言ってきたので、仕方なく神社に向かうことにした。

ケータイの明かりを頼りに、鳥居を潜ってから、
近くにあった枝で草を掻き分けてゆっくり進んでいった。

2,3分で祠まで行ってもなんの感動もなくて、
もう帰ろうと言っても、幼馴染は奥までズンズン進んでいって、
例の綺麗な湧き水を見たいと言い出した。

しょうがなくついて行って、木々を抜けた瞬間、
物凄い違和感を感じたんだ。

まず、空が濃い紺というか紫というか、
見たこともないくらいどんよりした色をしている。

さっきまでは、夜で月もない真っ暗な空だったのに。

そして、台風の時みたいに、雲が異常なスピードで流れてる。

風景もなにか違う。

区画整備で碁盤の目状に田んぼがあるはずなのに、
統一感のない田んぼになっている。

昔のぐねぐねと曲がった田んぼなんだ。

それに、どこからともなく

「ぼわーん、ぼわわーん」

という銅鑼みたいな音と、遠くのほうで

「カーン、カーン、カーン」

という音が、結構大きめでずっと鳴っている。

ここに居てはいけないと思った俺は、
幼馴染にすぐに帰ろうと言うも、
その不思議な景色に見とれて動かない。

すると、祠のほうから誰かが近づく音がした。

ガサガサと音を立ててこっちへ向かって来るのを、
固唾を飲んで待っていると、

神主のような格好をした、
めちゃくちゃ小さなお爺さんだった。

普段見る神主と似たような服装なんだけど、
袖の一部がオレンジだったり襟が緑だったりして、
妙にカラフルだった。

たぶん150センチもないお爺さんが俺たちを一目見ると、

「こっちゃに来い!」

と地元の鈍り言葉で叫ぶ。

その時は勝手に入ったから、あー怒られるなーと思っていた。

祠の前まで来ると、さっきまで生い茂っていた草がまったくなくて、
綺麗になっているのに驚いた。

そんな一瞬で綺麗になるはずがないのに不思議がっていると、
お爺さんは話始めた。

鈍りをそのまま書き起すと、

「若ぇ氏ら、どっから来ただ?
こん時期ば水神様に来ちゃあいかんでねが。せば、どこん倅だ?」

年寄りにどこの人間だと聞かれたら、
屋号で答えたほうがすぐにわかってもらえるような田舎だから、

「○○です」

と答えた。

すると、

「そんじゃあ川向こうんとこのかぁ。
だけぇこったらとこば来ちゃいかん。
若ぇ氏は来る場所でねぇで」

「すいません。でもあの、
さっきまでここ草ぼーぼーだったんすけど、刈ったんすか?」

と聞くと、

「おめぇら本当になんも知らねぇで、こったらとこ来ちゃいかんで。
誰にも言うちゃいかんぞ!誰にも言うちゃいかん!」

このへんで本格的に気味が悪くなってきたし、
幼馴染は泣きそうだしで、帰ろうと思ってた。

「いいか?誰にも言うちゃいかんぞ!できるな?
せば、本当にここば場所、どったらいう場所か聞いてねぇのか?」

家族や近所の人、小学校の先生達からは行くなと言われてたと答えると、

「どこば場所か知らでか?なん場所か知らでか!?・・・もう帰れ。
せば、こん場所のことば絶対に誰にも言うちゃいかんぞ!
もう絶対来ちゃいかん!祭りば時もいかん!」

ちょっとここで引っかかったんだけど、
この水神社では祭りなんてない。

親父が小さい頃にはあったらしいけど、
いつからかその祭りはやらなくなってる。

そのことを言うとお爺さんは物凄く驚いて、
声にならないといった顔をしてた。

神主さんがちょっと考え込んだあとに、
お経のようなものを唱え始めて、

「もう二度とここには来ちゃいけねぇ」

と言った瞬間、神社の鳥居の前に移動してた。

景色も帰っていた時と同じで真っ暗。

「なんだったんだ今のは?」

と幼馴染と一緒に怖くなって、家に帰った。

親に言おうかと迷ったけど、

「絶対に言うな」

と言われてたので黙っておいた。

それから3年後の今年3月。

あの地震で実家が心配になったので、
無理をしてバイクで実家へ向かった。

家族は無事だし近所の人たちもみんな無事だった。

けど電気水道が止まってたので、近くの川に水を汲みに行ったんだ。

すると幼馴染も来ていて、
話しをしていると例の神社の話になった。

「神社の裏の水路の水は綺麗だったね」

みたいな話をしていたら、
近くにいた近所のお爺さんに、

「おまえら水神様に行ったのか!?」

と怒鳴られた。

「ずいぶん前に少し行っただけです」

と答えると、

「子供はあそこに行っちゃいかんぞ!神隠しにあうぞ!
昔っからあの水神様では子供がいなくなっちまって、
河童が悪さしてるっていう話があんだ。
もう5人は消え失せてば、今じゃ誰も近寄らん」

お爺さんの話を聞いて正直怖くなった。

もし俺らが子供だったらと。

「5年に一度、水神様の除草作業すんだろ?
あれもワシら年寄り連中がやってんだ。だけぇ行っちゃいかんのよ」

地元には河童伝説があって、子供を襲うような話。

もしかしたら、あの水神様を祀ってる小さな神社が話の元だと考えると、
不思議な気持ちになる。


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