【怖い話 本当にあった怖い話】大学の研究棟にあるエレベーターはやたら古く 長編 - 超怖い話 実話

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【怖い話 本当にあった怖い話】大学の研究棟にあるエレベーターはやたら古く 長編

俺の通ってた大学の研究棟にある

エレベーターはやたら古くて、

しかも整備がなってなかった。

電灯はいつから換えてないのか、

IMG_1470.jpg


細かく明滅を繰り返してて目が悪くなりそうだった。

8階まである押しボタンは、
タバコを押し付けられたらしくて、歪にとけてた。

エレベーターの壁も落書きだらけ。

下ネタ単語を書いただけの奴もあれば、
昔懐かしい相合傘や罵倒の言葉もあった。

入って正面には大きな姿見が付いていたけど、
茶色く変色していて誰も使わなかったなぁ。

しかもエレベーター内は、
どこかのアホが小便でもしたのか知らないが目茶苦茶臭かった。

だからこのエレベーターを使うのは
1階から8階に行く時とか、
重い荷物を運ぶ時だけってのが、
暗黙のルールみたいになってたんだわ。

知らない一年生なんかが乗るのを見ると、心の中で

「あ~あ、ご愁傷様」

なんて思ったもんだったよ。

俺は大学時代は理工系の物質についてを勉強してて、
卒業研究も物質系統だった。

何も知らない奴が物資研究、
なんて聞くとカッコいいと感じるらしい(俺の友人の場合は)が、
実際は機械任せで物凄く時間ばかり掛かり、
しかも目を離せないと言うのが現状のキツイ研究だ。

その時は金属を特別な顕微鏡で観察するために、
丸い金属塊を板状に切る作業をしなければならなかった。

それは件のエレベーターで8階に行ったうえで、
8時間ほど掛かる作業だったから俺は急性鬱になったね。

俺は体育会系と言う訳でもないけど、
体力は結構あるほうだったんだ。

だから臭いエレベーターで行くよりも
軽い運動がてらダッシュで8階まで上った。

気分をリフレッシュしないと
8時間もやってられないからっつー理由もあったけど。

そもそも、研究棟8階に訪れる人は少ない。

8階はその金属カッターのある部屋を除いて、
ほとんどが物置部屋と化してるからだ。

事実、その時だって
俺以外には人の気配なんて全然無かったね。

まぁ、ともかく金属加工を済ませるべく
俺は金属カッターの部屋に入った。

金属カッターにプログラム入力をしたら、
あとはただ見張ってりゃいいだけだった。

いいだけなんだけど、
さっき書いたようにそれが8時間も掛かる。

プログラムを終えた時にはもう6時廻ってたから、
終わるのは単純計算で夜中の2時頃になる訳だ。

完璧に終電終わってて、徹夜確定コースだった。

友達を呼ぼうかとも思ったんだけど、
そう言う時に限って全員早上がり。

かくして俺の一人徹夜我慢大会が始まった訳だ。

金属カッターはプログラムさえすれば
何もしないでもいいんだが、
もしもの時の安全対策に長時間離れるのは禁止されている。

逆を言えば離れなきゃ
何してたっていいっつー事。

俺は早速、事前に持ち込んでおいた漫画を読みふけったよ。

まぁ夜食(コンビニ弁当)食ったり、
携帯いじったり、また漫画の続き読んだり。

そんなこんなで、
やっと作業終了を告げる機械音がなってくれた。

時計を確認したら、
予想時間よりチョットだけ遅くて2時10分過ぎ。

どうせ大学で寝る事を決めてた俺には、
10分遅かろうが速かろうが大差ない事だったけどね。

金属カッターを停止、
掃除してその日の全工程が終了。

どうせ寝るなら良い場所で寝たいと思った俺は、
仮眠室に向かうべくエレベーターに乗りこんだ。

もう1回携帯の時計を見たら2時30分で、
掃除に手間取っちまったなぁと思ったよ。

それから、相変わらずの電灯の明滅と
酷い悪臭に気持ち悪くなりながら
1階ボタンを押したんだ。

さっき書かなかったけど、
エレベーターの扉はガラス張りで
向こう側が見えるようになってる。

例によって薄汚れててあんまし見えないんだけどね。

独特の音を立てながら
エレベーターがゆっくり下り始めた。

7階6階と階が変わるたびに、
窓越しに廊下が見える。

8階だけじゃなくて、
この棟全体でも俺しか居ないのかもしれないと思った。

廊下は真っ暗で、
人の気配もやっぱ全然しなかったから。

そんなことを思いながら
エレベーターは動いてく。

んで5階を通り過ぎて4階にきた時、
妙な事が起こった。

エレベーターが止まって、
ドアが開いたんだ。

もちろん人は居ない。

もしかして近くに居るのかと思って、
顔を出して周りを見ても誰も居ない。

怪訝に思いながらドアを閉めると、
エレベーターが下降を始めた。

そんで、俺はボンヤリと
エレベーター扉のガラスを見ていた。

あーやっぱ誰も居ない、
真っ暗だなぁとか思いながらね。

夜のエレベーターのガラスは、
外が暗いせいでまるで鏡みたいになっている。

そしてふと気付いたんだ。

誓って言う。

間違いなく誰も居ないエレベーターに乗り込んで、
間違いなく誰も乗ってこなかった。

けど、ガラス鏡の中に、
確かにボサボサ頭の長い髪の女が、
後ろを向いて立ってたんだ。

俺は振り返る事も、
動く事も出来ずにただ1階が来るのを待ってたよ。

その日は無理言って友人の家に転がり込んだ。

翌日、この事を話したけど
全然信じてもらえなかった。

その時友人に言われた事を、
今もはっきり覚えてる。

「だってあのエレベーター、
1ヶ月前から故障中で動かないだろ」

俺があの時に見た女は何だったのか、
俺があの時乗ったエレベーターは何だったのか。

今も分からない。


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