【怖い話 実話 本当にあった怖い話】大手警備会社に所属していた。長編 - 超怖い話 実話

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【怖い話 実話 本当にあった怖い話】大手警備会社に所属していた。長編

そのころ私は、

大手警備会社に所属していた。

この話は、同僚の警備員Cが

話してくれたものである。

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彼は阪神高速道路の夜間集中工事の警備の応援ため
東京から神戸へと出張していた。

応援と言っても作業自体、難しい物でも無く、
東京でよく行われている
高速道路の集中工事とさほど変わるはずもなかった。

高速道路上で工事車両と
一般車両の接触事故が起きないように、
高速道路の車線を規制する-------それだけのことであった。

ただ一般の道路工事と違うのは、
作業が高速道路上のため、
トイレや食事で高速道路を降りる訳にはいかない。

そこで、作業員はあらかじめ食事を持参し
高速道路上の安全な場所で食べ、
トイレは工事終了まで、
ひたすら我慢しなければいけなかった。

その日もCは、工事帯の中程で、
工事車両の出入の管理をしていた。

夜8時から始まった工事は
いつしか真夜中になっていた。

すると、工事帯先頭にいるはずの新人のSが、
彼の方へと泡を食って走ってきた。

Sの持ち場は工事帯の先頭で誘導灯を振り、
走ってくる車に工事帯の存在を促し、
工事帯へ車両が突っ込まないようにしなければならない
最も重要な場所である。

そこを、勝手に離れた事にCは怒鳴った。

「こらS!すぐに戻れ!
トイレだったら我慢しろって言っただろ!」

しかし、Sは違うとばかりに、
大きく首を横に振りながら走ってくる。

「ちゃうんす!せんぱい!
お・お・俺、みちゃったんです!」

しかし、CはSのいいわけを聞こうとしなかった。

「いいから、戻れ!」

しかしSは、Cのもとに来ると、
半べそをかきながら、

「イヤっす。出たんすよ!だから、あそこはイヤです。」

と訳の分からない事を言ったまま、
持ち場に戻ろうとしない。

仕方なく、CはSにその場を任すと、
自らSの持ち場である工事帯先頭へと向かった。

幸いSのいない間に問題はおきておらず、
急いでCくんはSの代わりに誘導灯を振り始めた。

…1時間を過ぎても何ら異常や変化はなかった。

「あいつ、何が嫌だったんだろう?」

Cくんがそう思っていたそのときであった。

中央分離帯の柵の上で何かが動いた。

「えっ?!」

それは、中年の男だった。

服装からしても作業員ではない。

カッターシャツを着た男が
柵の上からこちらの車線を伺っている。

「車両トラブルか?」

反対車線で車にトラブルか何かが起きて、
Cから20メートル程前にある
「緊急用電話」に男は向かおうとしている、
そう彼は思った。

しかし、車の流れは、
深夜になり少なくなっているとはいえ、
ほとんどの車は時速100キロ近くを出している。

遠くに見えている車も、
あっと言う間に目の前を通り過ぎて行く。

そんな中を「緊急用電話」を求めて
車線を横断するのは危なすぎる。

「おい!危ないぞ~っ!!動くなぁ!」

Cは、叫んだ。

しかし、その声は男には
聞こえてはいない様子だった。

男は、一瞬「ゆらっ」としたかと思うと、
こちらの車線へ降り立ちゆっくりと
「緊急用電話」へと歩き始めた。

「危ないから戻れ~!!」

Cくんはありったけの声を出して叫んだが、
男には聞こえていない様子だった。

そこに、けたたましい轟音と共に
大型トラックが走ってきた。

トラックは男に気づいていないのか、
一向にスピードを落とす気配はない。

そしてトラックのヘッドランプが男を照らしだした。

「あっ!」

その瞬間、男はヘッドランプの光に
溶けてしまうように、すっと消えてしまった。

トラックは何事もなかったかのように、
彼の横を通り過ぎていった。

Cくんは目の前で
何が起こったのかわからずに呆然としていた。

そして、Sの言っていた言葉を思い出し身震いした…。

「あいつ、このことを言っていたのか…」

Cくんが、気を取り直して
仕事を続けようとしたそのとき、
ふたたび中央分離帯で何かが動くのを見た。

…さっきの男が柵の上で
ゆっくりとこちらの車線を伺っていた…。


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