うちの父は、
幼い頃によく牛お化けの話をしてくれた。
その中の一つなんだけど、
九州出身の父が若い頃の話(50年ほど前)。
ある夜、
海岸沿いの崖に女の子と二人で腰を掛けて話をしていた。
いい雰囲気だったらしい。
すると左前方から、
何やら人らしき黒い影がこちらに向かってきた。
30m程に近づいてくると、
輪郭がぼんやりと見えてきた。
顔が牛、身体は女性でワンピース姿。
そしてスピードあげてこちらへ。
父は恐ろしくなって、
横にいた女の子を残し慌てて走って逃げた。
それ以来、その女の子とは音信不通らしい。
私は幼いながらも、
父が置いてきた女の人が心配で仕方なかった。
数十年経ってからも、
自宅で震度2の地震が起きた時、
真っ先に一人で外へ避難した父。
今でも自分に正直に生き続けております。
関連記事
スポンサードリンク